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大雪の中、天に召されたハッチ

2014年2月10日

2月8日から9日にかけて東京は20年ぶりの大雪に見舞われました005.gif
積雪は26センチにものぼり、我らが自由が丘の街もすっぽりと雪に覆われました。
自由が丘自慢の、「自由が丘方式」のゴミの回収は車が出せず足止めを食い、普段は大勢のお客さんで賑わう週末の店々は、いつもの半分ぐらいの人出でしかありませんでした025.gif

丘ばち隊にとってこの大雪で心配なのは、なによりも『ハッチ』。
ただでも今年は寒いのにこの大雪で彼女たちは大丈夫なのか、この外気のように心が凍りつきます002.gif
大雪が落ち着いた今日、丘ばち基地に一番に行ってきました。

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雪に覆われたハッチ基地

もちろん、この寒さの中飛んでいる子は一匹もいません。
巣箱の周りをうろつく子もいません。
外から様子を伺うしか状況を確かめることが出来ないのです。

「ハッチは大丈夫かなぁ」039.gif

隊長が基地の中心に歩み寄り、巣箱を恐る恐る眺めていると、巣箱前に真っ白い雪の中に黒い点が一つ見えました。
近づいてみると、それは『ハッチ』。
しかも、まだ雪の水分でふやけていない、はっきりとした形のある『ハッチ』。
多分雪がやんだ後、外の様子を見に出てきて帰れなくなってしまったのだと思います。


「なんで、こんな日にでてきちゃったんだよー!」007.gif

丘ばち隊長は残念さを押し殺すようにつぶやきました。
そして雪の中から取り出して、暖かい雪が解けた土の上においてその死をいたみました。

大雪の中、天に召されたハッチ_d0155439_10483616.jpg
とっても、寒かったよね007.gif

「残念無念」002.gif
隊長は少し心が折れそうになりましたが、一つ希望の光も見ました。
雪の中からハッチを取り出すときに気づいたのですが、ふんわりとした雪がハッチの周りだけ解け、少しくぼんでいたのです。
これはおそらく、ハッチの体温で雪が解け、ハッチのわずかな体重で雪の中に沈み込んだのだと思われます。



「こんな小さな命にも、ぬくもりがあって、雪をも沈めたんだなぁ」018.gif

丘ばち隊長はあらためてハッチの命の凄さ、重さを感じました。

「何とか、生き残っているハッチ達と暖かい春を迎えたいなぁ」

隊長は、わずかにさした薄日の空を見上げました。
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by jiyugaoka-bee | 2014-02-10 10:52 | 越冬

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by jiyugaoka-bee