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不思議な現象

2016年5月29日

こんにちは隊長です。
お天気が続き、心地の良い気候が続いていますね001.gif

新緑はまばゆく、お花は美しく、人は精気に溢れ、風はなんだか生物が躍動している「生」の香りを運んでくるように感じます。
今は、植物や動物にとって新しい息吹が躍動する「生」の時期なのでしょうね。
なんだか植物、動物ともすごいエネルギーを感じます056.gif

今日は、この時期、丘ばちに起こったちょっと不思議な現象をお伝えしたいと思います。
「生」の時期だから起こりうる不思議で、ちょっとほっこりする話。
楽しみにしてください012.gif

まず、不思議な現象の前に、ここで2016シーズンの丘ばちハッチたちをちょっと整理しておこうと思います。
2016年シーズンの丘ばち。
詳細にはお伝えしていなかったですからね。
これがないと不思議な現象を説明できません。しばしお付き合いしてください040.gif

現在、丘ばち隊は、4群を面倒見ています。
4群。そう、4匹の女王様とその仲間たちが、それぞれひとつずつ巣箱を持ち形成される塊。すなわち、4つの巣箱を丘ばち基地において面倒見ています。
越冬に成功したサラ群とレオノール群(通称レオ)。新しく春から加わったエリザベス群とカコ群。(昨年、力尽きてしまった子たちの名前を、今年新しく来た子たちに愛着を込めてそっくりそのまま引き継いでもらっています。・笑)043.gif
この中で一番上手く行っているのは、新しく熊谷養蜂場から仕入れたエリザベスとカコ。この2群は子供もたくさん生むし蜜もたくさん貯める。とてもお利口さんの群です。
性質も穏やかで、新人ですが自由が丘の街に早々とフィットしています。
次に、越冬を果たしたサラとレオ。
この子たちですが、これがなかなか・・・手ごわい044.gif
サラは昨年同様、相変わらずマイペースで、群勢は順調に伸ばしていますが、全く蜜は貯めません。自分たちが消費するだけを集め、着々と冬のスペシャリストよろしく、今から越冬に向かって生き残るための群勢維持にまっしぐらです。(おまめちゃん・マスコットとしていつも丘ばち隊を和ましてくれるのでこれはこれで良いのですが・爆)041.gif

問題はレオ。
無事越冬を果たしたものの、群の勢いが春になっても全然上がらず、ついには4月の終わりになって女王の姿が見えなくなりました。

「ヤバイね、このままではレオが滅んじゃうよ。」007.gif

丘ばち隊はとても心配し、レオ復活にあらゆる手段を尽くしました。
元気なエリザベス群やカコ群から、子供を分けてもらったり、新女王が産まれる可能性のある王台を入れてみたり・・・・。
ありとあらゆる手段を講じて復活計画を進めていましたが、今一つ決め手が出て来なかった。
そんな時、今日の本題である、凄く不思議な現象が起こったのでした034.gif

滅び行きつつあったレオ群。
王台を入れてみたり、少しでも蜂数を増やそうと人為的な試みを行ってみた。しかし、どんどん群勢は下がる一方。蜂数も風前の灯になっていた。
そんな打つ手がなくなりかけてきた先週、奇跡が起こりました。
丘ばち隊、週一回の蜂たちのお世話の日、レオ群の巣箱にまったく考えもしないことが起っているのを目にしたのです。

「きっと凄く蜂数が減って厳しい状況なんだろうな。」002.gif

そんな諦め半分で、レオ群の巣箱の蓋を開けてみると、そこには何といるわいるわ、蜂が湧きだすように沢山出てきたのです。
マジックか、石油の鉱脈を掘り当てたのか。

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まったく予想外の蜂数にビックリ!!

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巣箱の蓋裏にもびっしりハッチが・・・

「あれ、なんで?」005.gif

ミツバチは、石油や温泉と違って、掘れば湧き出るものではありません。
ましてや、1週間やそこらで、奇跡的に女王が誕生し、卵を産んで蜂数を増やすこともありません。

「おかしいな。この蜂たちはどこから来たのだろう?」039.gif

ほかの群の蜂数は全然変化が見られないのに。
そんなことをいろいろ考えているときに、ふと先日ブログで書いた高田馬場の「分蜂」を思い出しました。

「分蜂?」018.gif

ハチが突然増えるというのは分蜂しかない。しかし、分蜂とは普通、巣箱内に新女王が誕生してしまい、一つの巣に2匹の女王は生きられないというミツバチの掟から、母親女王のほうが、どこかに飛んでいくという現象。
巣箱内では起こり得ない。
半分いなくなってしまうということはあっても、巣箱内で増えるということはない。
今回、あふれ出てきた蜂は巣箱の中046.gif

「なんなのだろう?」

丘ばち隊はこの不思議な現象にいろいろ頭を痛め、悩みました。

蜂数が増えるというのはとても嬉しいことだけれど、その原因がわからないのは気持ち悪い。
蜂が増えたり、塊ができるというのは分蜂しかないし、
だけど分蜂は巣の外に出ていく現象で、巣箱の中で起きるものではない・・・・026.gif


いろいろ考えた末に思いついたことは、

「これは、もしかしてどこぞやの分蜂群が、自分たちの収まり場所を探していて、ちょうどいい巣箱を見つけて入ってきたのでは?」
でした。

西洋ミツバチは、時として強い群が弱い群を、巣箱ごと襲撃して乗っ取ることがあります。
養蜂用の巣箱は、彼女たちからするととても住みよい心地よい住処ですから、うまく利用できていないものを見つけると、ミツバチの最盛期では彼女たちは容赦なく乗っ取ることがあるのです045.gif

女王不在で群勢が上がらず、低空飛行を続けていたレオ群。この分蜂シーズンの真っ只中、どこかで分蜂した子たちが、ちょうどよい巣箱を「みーつけた!」してもおかしくないのかと思われます。
しかも、高田馬場の分蜂を助けてあげたいと隊長が書いたばかりだし。

ミツバチが文字を読むこともブログをネットで検索することもないでしょうが、隊長が発信した何かが彼女たちの本能に届いてくれて、

「あのね、なんだか自由が丘に行けば分蜂を受け入れてくれるらしいよ。」006.gif

なんてミツバチ界で噂が広がって、来てくれたとしたらとても嬉しいことだと思いました。(そんなバカなことはないでしょうけどね・笑)003.gif

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噂を聞いてやってきたどこぞの分蜂群だったりして・・・045.gif


隊長は、今回の春の珍事。原因は正確にはわからないのだけれど、分蜂群が丘ばちの巣箱に迷い込んできたのだと思っています。
たぶん、そうでしょう。分蜂プラス強群の弱群乗っ取り、それしか説明がなかなかつかない。

高田馬場で分蜂して、運悪く駆除されたかわいそうなミツバチを思うと、この自由が丘にやってきてくれた分蜂ハッチはなんだか彼女たちの生まれ変わりのようですごく嬉しく思います043.gif

「良く来てくれました。自由が丘はとても良いところだよ。」

この新しく湧いて出てきたハッチたち。
どこから来たかはわかりませんが、今いる丘ばち群ともうまくやっています。乗っ取りというよりは楽しい共同生活のように見える。
この出来事は丘ばち隊の養蜂スキルをあげる一つの経験となるかもしれません。だからこの子たちを一緒に、拾い子として大切に大切に育てていきたいと思います045.gif

春の不思議な現象、正確な結論はわからないけれど、丘ばち隊はうれしい出来事として、愉しく対応したいと思います!001.gif

by jiyugaoka-bee | 2016-05-29 22:34

養蜂活動の記録


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